市場では、ポータビリティを基盤とするマルチクラウド環境やハイブリッド環境へのシフト傾向が高まっており、サブスクリプションタイプのライセンス形態が望まれるようになっています。Veeamでは、ポータブルなライセンスモデルを通してより多くの製品をお客様に提供するという方針を打ち立てています。このモデルでは次のようなメリットがあります。
VULは、汎用的に利用できるポータブルライセンスです。ポータビリティという要素が加わり、クラウド料金が追加で発生することもなく、クラウド環境やハイブリッド環境への移行がこれまで以上に簡単になります。
VULライセンスは期間別に販売されており、1~5年の前払い契約と3年の年払い(1年ごと)契約があります。ライセンスは、Veeamの様々な製品やワークロード間で移動して利用することができます。従量課金型ライセンスのメリットが全て含まれており、ロックインなしで小規模からスタートしたり、クラウドに適したOpEx予算モデルで、使用する分に対してだけ支払ったりすることができます。CapExオプションも利用できます。
しかしながら、VULには従来のライセンスとは一線を画すメリットがまだたくさん存在します。個々の製品ごとや、特定のワークロードタイプに限定されたライセンスを購入する必要はもうありません。この新たなライセンスモデルなら、より多くのユーザーが、多彩な製品や機能をすぐに利用することが可能です。仮想、物理、クラウドを問わず、複数の製品やワークロード間でライセンスを使用できるので、必要のないライセンスタイプや製品に縛られることはありません。Veeamではこれを「ポータビリティ」と呼んでいます。
必要なものを、必要なときにご利用いただけます。ライセンスポータビリティによって、発注やライセンス管理も簡単になるので、製品やワークロードタイプごとで異なるSKUを管理するという複雑な作業も軽減されます。
ワークロードとは、VM、物理サーバー、エンタープライズアプリケーション、クラウドVM、NASファイル共有などを意味します。VULの場合、ライセンスがポータブルなので、必要に応じてどのようなワークロードの保護にも使用できます。ライセンスは5~10ライセンスの最低購入単位で販売されており、様々なワークロードの保護に利用することができます。
必要なライセンスの数は、通常、保護するワークロードの数と同じです。ほとんどのワークロードで必要なライセンスインスタンスは1つだけです。ワークステーションやエンドポイントの保護の場合は例外で、1ライセンスでワークステーション3台を保護します。また、NASの場合は1ライセンスで500GB(つまり1TB当たり2ライセンス)まで保護できます。必要なライセンス数の算定には、Veeamのライセンスコンフィギュレータをご利用ください。製品を選択して、ワークロードと契約期間を入力すれば必要なライセンス数が表示されます。
VULライセンスは、最低購入数の10ライセンス単位で販売されています。最低購入要件の10ライセンスがネックとなっている場合は、5ライセンス単位のバンドルで販売されているVeeam Backup Essentialsをお試しください。こちらは中小企業のニーズに合わせた製品で、50ワークロードまでを保護することができます。
VULでは多数のワークロードを保護することができますが、保護するワークロードの数がそれほどないという場合も想定されます。それぞれのケースに最適なVULを、以下にご紹介します。
営利企業、エンタープライズのお客様
中小企業のお客様
VULライセンスの購入単位は、最低購入数の5~10ライセンスです。1~5年のオプションの場合、お客様のニーズに合わせた期間とお支払いスケジュールをお選びいただけます。お支払い方法として前払いと1年ごとの年払いがありますが、年払いの場合は、3年のオプションのみのご提供となります。ライセンス期間終了後も継続してサブスクリプションをご利用になる場合は、満了時にライセンスを更新する必要があります。全てのライセンスに24時間365日のプロダクションサポートが付帯します。
VULは実に様々なワークロードに使用することができ、その種類は数を増しています。VM、クラウドベースのVM、物理サーバーとワークステーション、エンタープライズアプリケーション・プラグインをはじめ、実質的にほとんどの種類のワークロードの保護に使用できます。現在VULが使用できるワークロードの種類は次のとおりです。
Veeam Disaster Recovery Orchestrator(別途ライセンス)を使用すれば、VUL環境にサイト復元のオーケストレーションとテスト機能を追加することもできます。
現時点で、ポータブルなサブスクリプションライセンスではなく、個別のサブスクリプションライセンスで販売されている製品は次のとおりです。
可能です。Veeam Backup & Replicationを介してVULを使用する場合、AWS、Azure、Googleの各ワークロードのバックアップと復元は、ご利用のハイブリッド環境にあるその他のクラウドや仮想、物理のワークロードと統合されます。また、無制限のデータポータビリティで、クラウド内外やクラウド間のデータ移動も可能です。
保護する対象が1つのクラウドのワークロードのみで、オンプレミスやマルチクラウドの機能を必要としないお客様向けに、Veeamでは、AWS、Azure、Google Cloud用のスタンドアロンライセンスもご用意しています。
はい。しかしながら、VULライセンスの場合、いつでも全ての機能が利用でき、エディションやワークロード、環境による制限もありません。したがって、優れた柔軟性を持つVULのほうが、常に好ましい選択肢となります。
ユーザーは、VULライセンスとソケットライセンスの両方を一元的に管理できる環境を持つことができますが、全ての製品をまとめられるわけではありません(統合可能なVUL製品とソケット製品の一覧についてはこちらをご覧ください)。たとえば、VMware vSphereやMicrosoft Hyper-VのVMをソケット単位の永久ライセンスで保護している場合、その環境にあるvSphereまたはHyper-VのVM全てはソケット単位で保護する必要があります。この場合、VULライセンスはVM以外のタイプのワークロードにのみ使用できます。
重要:ソケット単位のライセンスとVULライセンスを統合する場合、統合された環境全体の機能はソケットライセンスの「エディション」によって決まることにご注意ください。たとえば、Veeam Backup & Replication Enterprise EditionのソケットをVeeam Backup & Replication VUL(全機能を搭載)と統合した場合、その環境はEnterprise Editionの機能セットに設定されます。Enterprise Plus Editionの機能を全て利用できるようにするには、a)ソケット単位のライセンスをVULライセンスに移行するか、b)ソケット単位のライセンスをEnterprise Plus Editionにアップグレードする必要があります。
Veeam Availability Suiteでは、ソケットライセンスとユニバーサルライセンスを一元管理された環境にまとめることができます。
ただし、Veeam Backup Essentialsでは、ソケット単位のライセンスとユニバーサルライセンスを統合することはできませんが、次の2つのオプションがあります。