Veeam ONEによりVMwareアラームを最大限に活用する

データセンターのパフォーマンスを監視することは、すべてのIT管理者の職務にとって欠かせない要素であり、見落としてはなりません。パフォーマンス監視に役立つツールを検討する際に選択肢はたくさんありますが、Veeamの場合はVeeam ONEでパフォーマンスを監視することができます。Veeam ONEは多くの機能を備えていますが、最も重要な機能の1つは、使用中の仮想環境の一部が正しく機能しないときに発生するアラームです。Veeam ONEに内蔵されているアラームによって、IT管理者は自社環境での問題について最新情報をリアルタイムで把握できます。Veeam ONEには200を超えるアラームが内蔵されているため、ユーザーはクリティカル・アプリケーションやビジネスの運用に影響を与える可能性のある、あらゆる問題を特定し対応することが可能です。事前に定義されたアラームは、VMware vSphereおよびvCloud Director、Microsoft Hyper-V、Veeam Cloud Connect、および、あらゆるVeeam ONE内部の問題を監視します。

仮想センター、ESXiホスト、Hyper-VホストまたはVeeam Backup & Replicationサーバーに接続すると、すぐにVeeam ONEでデータ収集が開始されます。アラームは、一連のベスト・プラクティスに基づき、測定基準が一致しない場合に発生されます。アラームが発生すると、Veeam ONEのコンソールに詳細および情報が表示されます。アラームは、一部は手動で解決することができ、その他は自動で解決することができます。ビジネスに合わせてアラームを変更できるという点について留意しておくことが重要です。これには、ルールの編集、別のオブジェクトへのアラームの割り当て、あるいは特定のアラームが発生した場合のアクションの作成などが含まれます。問題について電子メール・アラートを受信する、あるいはアラームが発生した場合にVeeam ONEにスクリプトを実行するよう指示する、といったアクションを作成できます。アラームの設定で、ユーザーはしきい値または集計を変更することができるため、ビジネスに適合するようにアラームを調整できます。

図1:アラーム設定

上の図はアラーム設定ウィザードを示しています。このウィザードでは、アラームを調整したり、アラームにさまざまなルールを追加したりできます。また、アラームが引き起こされた際のアクションの実行を有効化したり、アラームを解決する方法に関するカスタムのメモをナレッジ・ベースのセクションに追加したりすることもできます。簡単な変更により、Veeam ONEのほかのカウンターに影響を与えることなく、任意のサーバーに対してアラームの条件をカスタマイズするように設定できます。

VMware vSphereアラーム

Veeam ONEには、VMware vSphereインフラストラクチャ・コンポーネント内の問題を検知する、内蔵のアラームが多数あります。その内蔵アラームは、vCenter Serverからクラスタ、ホスト、そしてデータストアや仮想マシンまで、あらゆるものを通知します。Veeam ONEは、vCloud Director vApp、組織なども監視します。

図2:アラームの監視ビュー

Veeam ONEによって監視する重要なアラームの1つが、Host connection failureです。名前から分かるように、このアラームは、ホストの接続が切断されたことを示すイベントがないかどうか、VMware vCenter Server APIを監視します。同様に、Host available memoryアラームはホストのメモリ容量が低下している場合、Host CPU usageアラームはCPUの使用率が定義したしきい値を超えた場合に通知します。前述のように、仮想マシンの問題を検知するアラームもあります。こうしたアラームには、Orphaned VM backup snapshotHigh Memory UsageHeartbeat missingなどがあります。ホスト上のメモリ使用量の増大を検知するアラームに加えて、VM内で、VMwareツール・メモリ・コントローラ(別名「バルーン・ドライバ」)の消費量が増加していることを通知する、High balloon memory utilizationアラームもあります。

アラームは、環境内にバックアップ/レプリカのないVMがないかどうかも検知します。これは、SLAを遵守するのに役立ちます。また、バックアップ/レプリカが、定義されたRPO(目標復旧時点)を達成できていない場合に通知されます。

Veeam ONEに含まれるアラームで注目すべきなのは、Possible ransomware activityアラームでしょう。このアラームは、VMで不審なアクティビティが発生していないかどうかを検知します。これら(とさらに多く)のアラームによって、データセンターに可視性がもたらされ、ビジネスのアベイラビリティを実現できます。

図3:ランサムウェア・アラームの詳細

Veeam Backup & Replicationアラーム

仮想インフラストラクチャ内の問題を検知するために役立つアラームは多数ありますが、データ保護の運用に役立つアラームもあります。アラームは、データの消失を引き起こす、またはVeeam Backup & Replicationの正常な稼働を妨げる可能性のあるイベントや問題について警告するように設定されています。アラームは接続の問題、Veeam Backup & Replicationのコンポーネントの状態、障害が発生しているジョブまたは警告が発生して終了したジョブ、設定に関するあらゆる問題、長時間実行しているジョブや、その他多くの問題を検知します。Veeam ONEは、バックアップ・リポジトリの空き容量が低下していることも検知できます。これは、Backup Repository Free Spaceアラームで表示されます。

図4:Veeam Backup & Replicationの監視

結論

アラームは、環境内で何か適切に機能していない問題を検知するため、すばやく対応し、解決することができます。Veeam ONEはデータセンターに可視性をもたらし、ビジネスの健全な運用を実現します。このブログ記事で説明しているのは、Veeam ONEに含まれているアラームのほんの一部です。データセンターを適切に運用するために役立つアラームがさらに多数あります。Veeam ONEは、ビジネスで活用するのに素晴らしいツールです。アラームだけでなく、モニタリング、レポート作成、ビジネス・ビューの分類といった機能も備えています。

Veeam ONEの詳細と、Veeam ONEによってAlways-On Business(24時間365日止まらないビジネス)に可視性がもたらされる方法については、以下の資料をご確認ください。

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