データ回復力におけるNo.1 グローバルリーダー
CrowdStrikeのコンテンツ更新によって影響を受けるお客様向けのVeeamのガイダンス

Veeamでデータ損失とランサムウェアのリスクを対策。デジタル・トランスフォーメーションに向けた取り組みにも活用。

懸案となっていたデータ損失やランサムウェアなどに対するリスクを大 幅に軽減できたことに加え、運用管理の効率化やバックアップデータ容 量の削減など、数多くの成果を上げられました。今後はデジタル・トラ ンスフォーメーションを下支えするツールとしても、Veeam を活用し ていきたいと思います。
中島 宏氏
システム部 部長
株式会社フラワーオークションジャパン

ビジネス上の課題

人々の暮らしや生活に彩りを与える季節の花々。その流通を担っているのが、東京・大田市場花き部に本拠を構えるフラワーオークションジャパンだ。大田市場の花き部門は取引量で日本最大、世界で第三位の規模にあたるが、同社はそこでの2つの主要サプライヤーの1社を担う。生産農家や輸入業者から仕入れた切り花や鉢物を、花屋や量販店、ホームセンターなどの小売店に卸売りするのが同社のミッションだ。近年では、花き市場を取り巻く環境も大きく変化しており、同社にとっては、市場での取引を管理し、生産者とバイヤーの両方に最新情報を提供するために、スピードと効率性で差別化を図っていくことが求められていた。そのために、同社では、ビジネスを牽引するべく、入札結果、出荷の進行状況、取引記録など、インターネットを介して買参人/出荷者向けに届ける市場情報提供サイト「Fits」への投資も推進してきた。Fitsは同社のビジネスを支えるプラットフォームの一つでもあり、そこで扱われるデータ量も多く、万が一ダウンタイムが発生した場合は、同社に売上の多大な損失をもたらすだけではなく企業としての信用も損なうため、安心安全なシステムを築くことは重要だった。一方、同社は社内システムにも積極的に投資している。販売や物流、会計など業務を支える基幹系システムは仮想基盤(約90VM)で構築しつつ、経営戦略の一環である働き方改革を実現するテレワークなどで活用する仮想デスクトップ基盤(約100VM)の整備も行っている。

ただ、こうした同社のIT基盤に対して、バックアップ/リカバリの面で課題を抱えていた。システム部の部長を務める中島 宏氏は、「従来は共有ストレージの筐体内にバックアップデータを保存する運用でした。しかし、それではデータ損失やランサムウェアなどによる被害の懸念があります。さらに、データを戻さなければいけない場合のリストアに、非常に手間と時間が掛かる点なども改善点となっていました。より安全で効率的なバックアップ/リカバリ環境を新たに整備することが同社のビジネスには急務と考えていました」と語る。そこで今回、同社の事業継続性を高めるべく、同社のビジネスを支えている仮想基盤のバックアップ/リカバリシステムの刷新に着手することになった。

Veeamのソリューション

この刷新にあたり、同社では様々な製品を候補に挙げて綿密な検討を実施。その結果、新たに採用されたのが、「Veeam Backup & Replication」であった。

中島氏はその理由として、Veeamによって日々の運用がシンプルにできる点を強調している。「Veeamの良さを確信したのは、私が参加している『VMUG』(VMwareユーザ会)でした。メンバーの方々とバックアップソフトに関する情報交換を行う機会も多く、そこでVeeamの評判が非常に高かった点は後押しになりました。私自身も実際にVeeam社の開催する無償ハンズオン講習も受けてみて、候補に挙がった別の製品と比較して操作も非常に簡単で分かりやすいと確信しました」と語る。

さらに、もう一つのポイントで、幅広いベンダーのストレージ製品と柔軟に連携できる点も評価している。今回同社はDell EMC社製重複排除バックアップストレージのDell EMC Data Domain(以下、Data Domain)を採用している。「圧縮・重複排除機能の効果をより高めるようにストレージ製品と幅広く連携できる点もVeeamの強みですね」と中島氏。こうして導入された新バックアップシステムは、2018年10月より無事本番稼働を開始した。

導入の効果

  • ビジネスの安全・安心を担保
    外部ストレージにデータ保護できる仕組みを構築でき、従来の課題であったデータ損失やランサムウェア被害のリスクを最小にできたことは最大の効果である。市場情報提供サイト「Fits」や社内基幹系システムの安心安全な稼働に加え、仮想デスクトップ基盤による社員のテレワークなどの推進にも寄与できるようになった。
  • 運用管理の効率化
    Veeamを使うことで運用管理が簡素化した点も工数の面で効果が高い。同社 システム部 次長 加藤 恵夫氏は「以前のツールでは、誤消去したファイルを戻す作業が煩雑で非常に時間がかかっていました。その点、Veeamはユーザーインターフェースが分かりやすく、操作がシンプルで、スピーディな対応が行えます」と語る。さらに、VMware vCenterとの連携機能も役立っている。「新規サーバのセットアップ時には、vCenter上からタグ付けを行うだけで、自動的にそのサーバに合ったバックアップポリシーが適用されます。以前は1台あたり1時間程度の個別設定が必要でしたが、今ではタグを一つ指定するだけでとても楽です」(加藤氏)
  • 100%のバックアップ成功率
    ツールの信頼性にも評価を寄せている。同社 システム部 主任 信国 耕吉氏は「旧環境では度々起こっていたバックアップ処理の失敗があり、RPOや作業工数の観点で改善が必要でした。しかし、Veeamを導入してからは失敗が全く無くなり、その安定性は素晴らしいです」と語る。
  • バックアップデータ容量は約1/10に
     加えて、もう一つ大きいのが、圧縮・重複排除機能によるデータ容量削減だ。「現在では、元データの約1/10程度の容量に収まっています。リソースの有効活用やIT投資の最適化という面でも、大きな成果が上がっています」と中島氏は語る

 

同社では、今後、外部のクラウドサービスを利用したDR環境の構築なども検討している。「これからの企業にとっては、デジタル・トランスフォーメーションへの対応も重要なテーマ。特にパブリッククラウドを活用した仕組みづくりは必要と考えていますが、そこでもVeeamのソリューションを、クラウドマイグレーションやデータマネジメントの領域で活用できると考えています」と中島氏は展望を述べた。

企業情報:


日本最大級の規模を誇る花き市場である東京・大田市場花き部において、切り花や鉢物の卸売事業を展開するフラワーオークションジャパン。同社では、中央卸売り市場機能の担い手となるリーディング・カンパニーとして、公正な価格形成やマーケット情報の提供、物流体制の整備など、様々な取り組みを推進している。また、国内の花き消費をより一層活性化させるべく、一般社団法人「花の国日本協議会」が展開する「フラワーバレンタイン」などのプロモーション活動にも積極的に参加している。

課題:


共有ストレージでの筐体内バックアップを行っていたが、データ損失やランサムウェア被害をビジネス上のリスクとして懸念。また、これまで利用していたバックアップソフトも、操作が煩雑でリストアやジョブ設定に時間が掛かるなどの課題を抱えており、より最適なバックアップ環境の整備が喫緊の課題だった。

導入成果:

  • データ損失やランサムウェア脅威のリスクを軽減
  • 運用管理の工数を大幅に短縮
  • 100%のバックアップ成功率
  • バックアップデータの容量を約1/10に削減