2025年4 月 22 日 - VeeamON 2025:米国カリフォルニア州サンディエゴ発 抄訳 - データレジリエンス分野のグローバルNo.1企業であるVeeam® Software(以下、Veeam)は、米国カリフォルニア州サンディエゴで4月21日~23日に開催された年次グローバルカンファレンス「VeeamON 2025」で、企業のバックアップデータをAI活用につなげる新たなステップとして、米Anthropicが開発したAIを外部データソースやツールと連携できるオープンソースプロトコル「Model Context Protocol(MCP)」をサポートすることを発表しました。これにより、AIシステムがVeeamのリポジトリに保存されたデータへ安全にアクセスし、有効活用できる新機能を追加します。
本発表は、VeeamのAI戦略における重要な転換点になります。従来のデータ保護を、より賢い意思決定やより深いインサイト、そして責任あるAIイノベーションをもたらす基盤へと変革させるものです。MCPをサポートすることにより、Veeamの信頼性の高いデータレジリエンスプラットフォームとお客様のAIアプリケーションをシームレスに統合できるようになり、これまで単に保管するだけだったデータが、リアルタイムで価値を生み出す要素へと変わります。
データ保護をすでに実施している組織が得られるAIのインサイト
MCPをサポートすることにより、お客様はバックアップデータを使用して、AIを活用した多様なユースケースに対応できるようになりました。具体的には以下の通りです。
これらの機能は、単なる技術的な利便性を向上させるだけではなく、企業が保有するデータの戦略的価値をどう捉えるか、その発想自体を根本的に変える可能性を持っています。
セキュリティは設計段階から、スマートさは標準装備
VeeamはAIロードマップの枠組みとして、5つの柱を基盤とした包括的なAIビジョンを掲げています。
l AIインフラストラクチャのレジリエンス
お客様のAIインフラストラクチャへの投資を保護し、アプリケーション、データ、ベクトルデータベース、さらにはモデルまで、他のビジネスクリティカルなデータと同等のセキュリティとレジリエンスを確保します。
l データインテリジェンス
Veeamが保護するデータ、Veeamが提供するデータ、パートナー企業経由で提供されるデータ、およびお客様が作成したデータをAIアプリケーションに活用し、大きな追加価値を生み出します。
l データセキュリティ
マルウェア、ランサムウェア、脅威検出機能において市場をリードするAI(人工知能)とML(機械学習)技術を活用し、セキュリティを強化します。
l 管理者支援(Admin Assist)
AI駆動型のサポート、ガイダンス、推奨事項を提供するAIアシスタントが、バックアップ管理者の業務を支援します。
l データレジリエンスオペレーション
リスク指標と望ましい結果に基づいて、インテリジェントなバックアップ、リストア、ポリシー作成、および機密データの分析を実施します。
AIとバックアップデータをつなぐユニバーサルブリッジ
MCPは、AIエージェントを組織のシステムとデータリポジトリに接続するためのオープンな標準規格です。MCPをサポートすることで、Veeamはミッションクリティカルな保護データとエンタープライズAIツールの拡大するエコシステム(Anthropic社のClaudeからお客様が構築したLLMに至るまで)をつなぐブリッジとなります。
MCPで強化されたVeeamアクセスのメリット
l データアクセスの向上
AIエージェントは、文脈認識型検索を通じて構造化データと非構造化バックアップデータにアクセスできます。
l 意思決定の向上
Veeamのデータを活用したAIは、リアルタイムでビジネスプロセスにおける意思決定の精度と速度を向上させます。
l スムーズな統合
MCPにより、Veeamと準拠するあらゆるAIプラットフォームとの接続が簡素化され、カスタマイズする必要なくスムーズに連携できるようになります。
提供開始時期
MCPのサポートは、今後のVeeam Data Cloudのリリースに組み込まれる予定です。Model Context Protocolの詳細については、Anthropic社の発表をご覧ください。
コメント
Veeamの最高技術責任者(CTO)であるニラージ・トリア(Niraj Tolia)は、次のように述べています。
「私たちは単なるデータバックアップを超えて、データをインテリジェンスに活用する時代に入りました。モデルコンテキストプロトコルをサポートすることで、お客様はVeeamで保護されたデータを、選択したAIツールに安全に接続できるようになります。内部のCopilot、ベクトルデータベース、または大規模言語モデル(LLM)のいずれであっても、VeeamはデータがAIに対応でき、ポータブルで、かつ保護された状態を保証します」
Veeam Softwareについて
Veeam®は、データレジリエンスにおける世界No.1マーケットリーダーとして、あらゆるビジネスで必要な時に必要な場所ですべてのデータの信頼性と管理を保ちながら、障害から復旧し事業継続を確保すること=ラディカルレジリエンス(根源的なレジリエンス)をミッションに掲げています。
Veeamのソリューションはデータのバックアップ、データリカバリ、データポータビリティ、データセキュリティ、データインテリジェンスを提供し、組織のデータレジリエンスの強化を支援します。またクラウド、仮想、物理、SaaSおよびKubernetes環境を含むIT環境全体にわたって、アプリやデータを常に保護・利用可能にします。Veeamは、米国シアトルに本社を置き、30か国以上で事業所を展開しています。グローバル 2,000の67%を含む55万社以上のお客様の事業継続を支援しています。基盤となるレジリエンスはVeeamから始まります。