データレジリエンス分野の市場シェアNo.1企業であるVeeam® Software（以下、Veeam）は本日、ハイブリッド、マルチクラウド、SaaSプラットフォームにわたり、プライバシー、ガバナンス、アクセス、AI信頼性をカバーするデータセキュリティ体制管理（DSPM）のリーディングカンパニーである米Securiti AIを、17億2,500万ドルで買収する正式契約を締結したことを発表しました。VeeamとSecuriti AIは、本番データとセカンダリデータにわたり、データレジリエンスとDSPM、プライバシー、ガバナンス、AI信頼性を統合します。両社は協力して、お客様が自社の全データ資産を把握できるよう支援するとともに、セキュリティ、リカバリ、ロールバック機能を提供し、AI活用に向けてデータの価値を最大限に引き出します。
Securiti AIの買収により、Veeamは、アプリケーション、クラウド、SaaS、エンドポイント、バックアップにわたって断片化したデータの管理の課題を解消します。最高情報責任者（CIO）、最高情報セキュリティ責任者（CISO）、最高データ責任者（CDO）は、すべてのデータを完全に制御し、把握するための統合コマンドセンターを持つことができ、データ損失やビジネスダウンタイムをほぼゼロに抑えるセキュリティ確保、データとAIの正確なリカバリおよびロールバック、AIイノベーションの安全な活用を可能にします。この本番データとセカンダリデータにまたがるシングルコントロールプレーンにより、企業はデータ資産全体を一貫して管理できるようになります。これは、Veeamの実績あるデータレジリエンス機能と、Securiti AIの最先端のDSPM、データプライバシー、AI信頼性の統合により達成されます。
なぜ今、これが重要なのか？
組織は、全データの70～90%を占める非構造化データ（Eメール、文書、顧客とのやり取りなど）の価値を活用できていません。一方で、サイバー攻撃は激化し、規制は厳しくなり、AIプロジェクトはAIに供給されるデータが信頼できないという理由で停滞しています。業界調査によると、AIプロジェクトのうち80〜90%が失敗しているとされており（注１）、その多くは正確性、データリネージ、権限、属性、そしてプライバシーの懸念があるデータが原因です。セキュリティと管理ツールがサイロ化されている従来のアプローチでは、新たなAIの脅威に対応できず、チームは、セキュリティ、リスク管理、ビジネスの俊敏性の間で常にトレードオフを強いられています。VeeamとSecuriti AIの組み合わせは、すべてのデータに対する統合コマンドセンターを実現し、このトレードオフを劇的に軽減します。
Securiti AIは、データコマンドセンターのパイオニアです。独自のナレッジグラフを備えたデータコマンドセンターは、ハイブリッドマルチクラウド環境全体のデータインテリジェンスとセキュリティコントロールを統合します。組み込み型で拡張性のあるエージェント型AIフレームワークは、データインテリジェンス、データセキュリティ、制御に関する主要機能を自動化し、Gencore AIモジュールにより安全なエンタープライズAI検索を可能にします。Securiti AIは、DSPM、データアクセスガバナンス、AIセキュリティおよびプライバシー分野におけるトップリーダーとして認められています。
本取引完了後、リーハン・ジャリル（Rehan Jalil）は、Veeamにセキュリティ・AI担当プレジデントとして入社します。ジャリルは、Securiti AI以前は、Elasticaを設立し、2億8,000万ドルでBlue Coatと合併。その共同会社をSymantecが47億ドルで買収し、ジャリルはSymantecで急成長のクラウドセキュリティビジネスを率いました。さらにそれ以前は、ジャリルはWiChorusの最高経営責任者（CEO）兼創設者であり、同社はTellabsが1億8,000万ドルで買収しています。彼の最初のキャリアはSun Microsystemsで、初期のマルチコアGPUの開発に貢献しました。ジャリルは、ハーバード・ビジネス・スクールのAdvanced Management Programを修了し、パデュー大学で電気電子工学修士（MSEE）、NED大学で学士を取得しています。
本取引は、通例のクロージング・コンディションおよび規制当局の承認を経て、第4四半期に完了予定です。Veeamは、Securiti AIのデータコマンドセンターを既存の製品群と並行して提供し、近日、新しい統合機能を発表する予定です。
11月19日に開催されるVeeamON Global Launchバーチャルイベントへの無料登録はこちら：https://www.veeam.com/veeamon-global-launch
本取引の一環として、Morgan StanleyがSecuriti AIのフィナンシャルアドバイザーを務め、JPMorgan Chase Bank, N.A.がVeeamに資金提供を行いました。
コメント
VeeamのCEOであるアナンド・エスワラン（Anand Eswaran）は、以下のように述べています。
「データは新たな時代を迎えました。もはや、サイバー脅威や予期せぬ災害からデータを保護するだけでは不十分です。透明性をもってAIを活用できるように、すべてのデータを識別し、ガバナンスを確保し、信頼性を確立することが求められています。この点は、AIプロジェクトが失敗する最大要因となっています。市場をリードするVeeamとSecuriti AIの強みを組み合わせ、これらの機能を単一のソリューションに統合し、お客様がデータを理解し、保護し、復旧し、ロールバックし、そしてデータを解き放って新たなビジネス価値を生みだす支援を進めていきます」
Securiti AIのCEOであるリーハン・ジャリル（Rehan Jalil）は次のように述べています。
「データセキュリティなくして、企業におけるAI活用は不可能です。Securiti AIはこれを解決し、データとAIの安全な活用を可能にします。データレジリエンスのグローバルリーダーであるVeeamと、当社の独自の技術を結集させることで、お客様のデータ資産全体に対し、データレジリエンス、DSPM、プライバシー、ガバナンス、AI信頼性を提供する単一のデータコマンドセンターという新たな価値提案を実現します。Veeamのグローバルな展開力と革新性、そして当社の技術力および知見を組み合わさることで、お客様に卓越したビジネスレジリエンスとセキュリティを提供し、AIのメリットを最大限に引き出していきます」
※その他のコメントについては、原文をご覧ください。
Veeam Softwareについて
Veeam®は、データレジリエンスにおける世界No.1マーケットリーダーとして、あらゆるビジネスで必要な時に必要な場所ですべてのデータの信頼性と管理を保ちながら、障害から復旧し事業継続を確保すること＝ラディカルレジリエンス（根源的なレジリエンス）をミッションに掲げています。
Veeamのソリューションはデータのバックアップ、データリカバリ、データの自由、データセキュリティ、データインテリジェンスを提供し、組織のデータレジリエンスの強化を支援します。またクラウド、仮想、物理、SaaSおよびKubernetes環境を含むIT環境全体にわたって、アプリやデータを常に保護・利用可能にします。Veeamは、米国シアトルに本社を置き、30か国以上で事業所を展開しています。グローバル2,000の67%を含む55万社以上のお客様の事業継続を支援しています。基盤となるレジリエンスはVeeamから始まります。