会員数約444万人、掲載されている求人案件数1万3000件以上を誇り、"転職先を決めたサイト""満足度""使いたいサイト"の3部門で業界ナンバーワンとなった実績を持つ「マイナビ転職」。結婚式情報サイトの顧客満足度調査にて、2年連続で1位となった「マイナビ マイナビウエディング」。就職情報をはじめ、さまざまなサービスを提供する株式会社マイナビにおいて、このふたつのサービスの一部は、「マイナビクラウド」と名付けられたプライベートクラウド上で運用されている。
同社がマイナビクラウドの運用を開始したのは、2010年。サービスの事業拡大とともに、現在は約900VMが稼働する巨大インフラとなっている。そのマイナビクラウドのビジネス上の重要性を、株式会社マイナビ システム統括本部 IT事業推進統括部ITソリューション部の鈴木 拓暁 氏はこう語る。
「万が一マイナビクラウドのダウンタイムが発生した場合、当社のサービスを利用されている非常に多くのユーザーの方に多大なご迷惑がかかってしまいます。もちろん、情報を掲載いただいているお客様にもご迷惑がかかってしまい、掲載ができない、つまりサービスが提供できなかったとなると、金銭的な補償も生じることになります。事業の継続性をいかに担保するのかは当社の重要な課題です」
マイナビクラウド自体は、データセンターをより災害に強い場所に移すなど、緊急時対策を講じてきたが、運用面では、データ自体のアベイラビリティに対して改善する課題も浮き彫りになっていた。「マイナビクラウドを運用し始めた当初は規模もまだそれほど大きくなかったこともあり、仮想基盤に付随するvSphere Data Protectionでバックアップ/リストアを実施していました。しかし、規模が大きくなるにつれ、扱うデータ量も並行して増加、途中でエラーが起きてしまって失敗してしまったりする事象が多発するようになりました」と鈴木 氏。今後、さらにサービスが拡大していくことを考えると、”復旧しきれないこと”のリスクが懸念されるようになり、2013年ごろから専用ソリューションの導入が検討されることになった。
選定においては、複数の候補の中から絞り込み、最終段階で2社のソリューションが残った。そして、それぞれ綿密な検証テストの結果、2014年に最終的にVeeamのソリューションが採用される。
選定の第一条件として掲げられたのは"規模に耐えられる"こと。事業拡大に伴う柔軟な拡張が可能か、導入がしやすいか、"戻せる"保証ができるかなどの性能を比較し、Veeamの採用が決定。鈴木氏によると、一番の決め手となったのは「ちゃんとバックアップが取れる」信頼性と安心感だったという。「バックアップに要する時間が他社より短かっただけでなく、確実に取れるという正確性がありました。毎回増分でバックアップを取るというアーキテクチャも優れていたし、シンプルで分かりやすい点も評価できました。最後はコスト面でも問題なく、Veeamを選択しました」(鈴木 氏)
実際のVeeamの導入は、2014年8月より開始。2015年春ごろまでにはマイナビクラウド全体での運用が開始された。
同様に、今後もマイナビのサービスが拡大していくにつれ、強固で安定したインフラの構築が求められるとともに、万が一の際の備えもより万全でなくてはならない。鈴木 氏は「事業継続性の観点で、バックアップは最初のステップとしてその果たす役割は大きい。その中で、Veeamへの安心感・信頼感は絶対的です」と語る。さらに、「Veeamはデータマネジメントカンパニーとして包括的なソリューションを有していると思っています。現在使っているエディションより高次のエディションの活用を検討し、より幅広いマネジメントを実施していくことも視野に入っています」とVeeamへの期待を込めた。
株式会社マイナビは、年間約90万人が登 録する就職情報サイト『マイナビ』をはじめ、 転職、アルバイト、人材紹介などを中心と した求人情報サービスや、進学、ウエディング、ニュース、農業など幅広い情報をご 提供し、「わたしのナビ、マイナビ」をコンセプトに、ユーザーの人生の様々な転機をサポートする総合情報サービス企業です。
「マイナビ転職」「マイナビウエディング」 をはじめ、さまざまなサービス基盤として 運用するプライベートクラウド「マイナビ クラウド」では、サービスの拡大とともに サーバーの台数やデータ量が増加。従来の バックアップでは、”取れない””戻せない” のリスクが顕在化していた。