2025年、企業のITインフラはますます複雑化し、オンプレミス・クラウド・コンテナといった多様な環境が混在する時代に突入しています。こうした中、Veeam(ビーム)は「Veeam Data Platform」を中心に、あらゆるワークロードに対応する包括的なデータ保護ソリューションを提供しています。
Veeam Data Platformとは?
Veeam Data Platformは、従来のバックアップ・リカバリー機能に加え、セキュリティやデータ管理機能を統合した次世代のプラットフォームです。仮想・物理・クラウド・SaaS・Kubernetesなど、あらゆる環境に対応し、柔軟かつ強固なデータ保護を実現します。
特に注目すべきは、ランサムウェア対策の強化。ハイブリッド環境全体をカバーするセキュリティ機能により、最新の脅威にも迅速に対応可能です。
クラウド対応の進化:AWS・Azure・GCP
Veeamは主要クラウドベンダーとの連携を強化し、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)におけるネイティブなバックアップとリストアをサポートしています。
- AWS:EC2、RDS、S3、VPCなどのバックアップに対応
- Azure:VM、SQL Database、VNet、Blob Storageなどを保護
- GCP:Compute Engine、Cloud SQL、Cloud Spanner、Cloud Storageなどをサポート
これにより、クラウド間の移行や災害復旧(DR)もスムーズに行えるようになっています。
Kubernetes時代のデータ保護:Veeam Kasten
クラウドネイティブアプリケーションの普及に伴い、Kubernetes環境のデータ保護も重要性を増しています。Veeamは「Kasten by Veeam」を通じて、Kubernetesクラスター全体のバックアップ、復元、移行を可能にしています。
特に、アプリケーションの構成情報やメタデータを含めた「ブループリント」による保護は、ステートフルなアプリケーションにも対応可能で、ビジネス継続性を高める鍵となります。
新サービス:Veeam Data CloudとCloud Vault
2025年の注目ポイントとして、Veeamは「Veeam Data Cloud」というマネージド型のバックアップサービスを開始しました。Microsoft 365やEntra ID(旧Azure AD)などのSaaSアプリケーションに対し、構築不要・運用不要でデータ保護を提供します。
さらに、セキュアなクラウドストレージ「Veeam Cloud Vault」も登場。イミュータブル(改ざん不可)なストレージにより、ランサムウェアからの復旧力を大幅に強化しています。
まとめ
Veeamは、オンプレミスからクラウド、コンテナまでを包括的にカバーするデータ保護のリーダーとして、2025年も進化を続けています。多様化するIT環境において、柔軟性・即時性・セキュリティを兼ね備えたVeeamのソリューションは、企業のデジタル基盤を支える強力なパートナーとなるでしょう。