Microsoft 365復元のベストプラクティス

導入されたMicrosoft 365のバックアップは組織が行う必要があるという事実はすっかり定着しています。Microsoftは責任共有モデルを採用しており、このモデルでは、Microsoftが基盤となるインフラストラクチャの保護を担当し、登録者は自身のデータを保護する責任を持ちます。つまり、 Microsoft 365を利用する場合、自分のデータは自分でバックアップしなければなりません。Microsoftは、サービス契約において、顧客データに関する線引きとして、「Microsoftは顧客のコンテンツの所有権を主張しない」と明確に述べています。さらに、「顧客のコンテンツはあくまでもその顧客のコンテンツであり、その責任は顧客にある」と述べています。

しかし、バックアップも確かに重要ですが、もう1つ重要なことが会話から取り残されているように思われます。それは復元可能性です。復元力は必ずしも私たちが思うほど簡単なものではないため、このブログ記事では、Microsoft 365データのリストアと復元にサードパーティ製品を選択する際に考慮すべき重要なポイントについてご紹介します。このトピックに関してより深くお知りになりたい方は、弊社のeBook「Conversational:Microsoft 365復元のベストプラクティス」をご覧ください。

バックアップのイミュータビリティ

2023データプロテクションレポートによると、2022年にランサムウェア攻撃を1回以上受けたことがあると回答した組織は85%にのぼります。イミュータビリティが、バックアップの上書きや削除、ランサムウェアによる暗号化を阻止してくれます。イミュータブルなバックアップストレージを備えることで、ランサムウェア攻撃からうまく復元できる可能性が大幅に高まります。

復元の難しさ

Microsoft 365データのリストアにサードパーティ製品を使用する場合は、復元プロセスがどのようなものであるかをまず考えなければなりません。バックアップ製品は、製品によって複雑さが大きく異なります。Microsoftは、バックアップ ベンダーがMicrosoft 365バックアップと復元に使用できるAPIのコレクションを作成しました。しかし、このようなAPIの一部しか使っていないベンダーも存在します。そのため、データが複数のMicrosoft 365アプリケーションに散在している場合、データが実際はどこに格納されているのか、どのようにデータをリストアすればいいのか、データがリストアされたことをどのように認識するのかは、データをリストアする人次第ということになります。

リストアのきめ細かい設定

もう1つ考えなければならない重要な点は、サードパーティアプリケーションでMicrosoft 365データをどの程度きめ細かくリストアできるかということです。お使いのバックアップアプリケーションがどのようなものであっても、大規模な復元操作と、メッセージデータや個々のファイル、ボイスメールメッセージ、その他のデータに至るまでの非常にきめ細かな復元操作の両方を実行できることが重要です

バージョン管理と属性

復元中のアイテムに関連付けられた既存の属性を保持して利用できる能力を検討しましょう。リストアするファイルのバージョンを選択できるのが理想的ですが、ファイルの他のバージョンへのアクセスを失うべきではありません。

もちろん、ファイルバージョン以外にも属性は存在します。Microsoft 365アプリケーションはそれぞれ独自の方法でデータ属性を使用するため、バックアップアプリケーションがこれらの属性を認識して保持できることが重要です。

復元の柔軟性

優れたバックアップツールとは、データ復元プロセスに関してかなりの柔軟性を備えたものを指します。また、組織外で使用できるような形でMicrosoft 365データをエクスポートできることも重要です。

ですが、リストアやエクスポートが必要なデータをすべて検索できる、優秀な検索エンジンを搭載したバックアップ製品を使うことも同じくらい重要です。お使いのバックアップアプリケーションに搭載されているのが標準以下の検索エンジンの場合は、提出が必要なデータをすべて見つけられない可能性があります。つまり、優れたバックアップ製品には一流の検索エンジンが搭載されていることが絶対的な条件なのです。

詳細な可視性

極めて重要でありながら、非常によく見過ごされがちなバックアップ機能の一つがバックアップの詳細な可視性です。ですから、バックアップアプリケーションに適切な監視機能やレポート作成機能が必要で、バックアップアプリケーションが正常で、意図したとおりに動作していることを確認する必要があります。データが意図したとおりにバックアップされたか不安になるようなバックアップアプリケーションを使うべきではありません。

セルフサービスリカバリ

すべてのバックアップアプリケーションがセルフサービス機能を提供しているわけではありません。セルフサービスリカバリ機能があればユーザーは直ちにデータを取り戻すことができ、バックアップオペレーターはユーザーからのリストアリクエストから解放され、より優先度の高い作業に集中できるようになります。

結論として、Microsoft 365データの復元機能は、バックアップアプリケーションごとに大きく異なります。組織にとってバックアップは、そのライフラインとも言える重要な要素です。Microsoft 365データのリストアにサードパーティ製品を選択する際には、こうした重要事項に留意してください

弊社のeBook「Conversational:Microsoft 365復元のベストプラクティス」の全文はこちらからご覧いただけます

追加情報:

Microsoft 365バックアップの必要性についてまだご不明な点がある場合は、こちらからMicrosoft 365の責任共有モデルについてお読みください

こちらからは、VeeamがMicrosoft 365向けBaaSベンダーとは異なる点の概要をご覧いただけます。

30日間の無償評価版のVeeam Backup for Microsoft 365をダウンロードしてください

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