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v10

隠すことではありませんが、VeeamはVeeam Availability Suite v10をVeeam史上最大のリリースと考えています。このバージョンには多数の素晴らしい機能が組み込まれていますが、今回は「Linux機能拡張」と総称される機能についてご説明します。この機能の登場によって、以前は実現できなかった方法でLinuxエコシステムを活用できるようになります。難しい話はさておき、それぞれの機能を順番に見ていきましょう。

VMware用Linuxバックアッププロキシ

バックアッププロキシは、Veeam Backup & Replicationのアーキテクチャになくてはならないコンポーネントです。バックアッププロキシはデータムーバーとして機能し、本番ストレージからデータを読み出して、オンザフライ方式で処理(圧縮、重複排除、暗号化)しながらターゲットリポジトリへ転送します。v9.5までではバックアッププロキシをWindowsベースのOSで構築する必要があり、Windowsライセンスの負担や自動化の問題などから、ユーザーにとっては最善のシナリオではない場合もありましたが、v10では、待望のLinuxディストリビューションでバックアッププロキシを構築できます。

この機能はプロキシの制限を効果的に解消するので、自動化を促進できるだけでなく、ライセンスにかかるコストも節約できます。この機能は、ROBO(リモートオフィス、ブランチオフィス)環境やVMware vSAN環境には特にお勧めです。中のコードは、VMware VDDKに頼らず全てVeeamで開発しています。そのため、現在利用できる転送モードは仮想アプライアンス(HotAdd)モードだけです。設定に関して新しい要件はありません。perlbashsshをインストールして使用できます。構築済みのアプライアンス形式では提供していませんので、VBRユーザーは、Linux VMをプロビジョニングして承認し、必要なパッチを適用してから(これはセキュリティの観点からお勧めします)、VBRへバックアッププロキシとして登録する流れになります。VBRは根拠なくWindowsの代わりにLinuxを選んだり、Linuxの代わりにWindowsを選んだりはしません。複数の要素を分析して、最終的には最も重要な基準であるパフォーマンスに基づいてプロキシを決定します。

XFSブロッククローニングのサポート

それでは、話題を変えて、次の重要なコンポーネント—Veeam Backup Repositoryを見ていきましょう。この新機能は「ブロッククローニング」技術に関連しています、ブロッククローニングはWindows Server 2016やReFS 3.1のリリース後に一般に認知されるようになりました。重要なのは、ブロッククローニングによって、ReFSは他のファイルシステムとは違う方法で合成ディスク操作(例:永久増分バックアップ)ができる点です。このロジックでは、ストレージに1回だけデータブロックが書き込まれます。データブロックをコピーする必要がある場合は、実際にデータブロックをコピーする代わりに同じブロックに「ポインター」が作成されます。これにより、オーバーヘッドが削減され、操作の完了までにかかる時間も短縮されます。

非常によく似た技術であるreflinkが以前からXFSのパブリックブランチでよく使用されていて、Ubuntu 18.04以降などの一部のディストリビューションでは正式にサポートされています。ブロッククローニング技術を活用できるようになって、XFSベースのLinuxバックアップリポジトリに対する全ての合成操作がシンプルになり高速化されています。

NFS共有のライトスルー

次は、NASデバイスとSMB/NFS共有をバックアップの保存先としてご利用のお客様に向けてお話ししたいと思います。これまでもSMB/NFS共有のような保存先をサポートしてきたVeeamは、いくつかの問題に遭遇してきました。一般的に、SMBプロトコルは非常に信頼性が低く、共有を継続して利用できません。また、弊社のテクニカルサポートでも大きな問題が認識されています。VBRなどのアプリケーションがWinAPIを使用してSMB共有にデータを書き込むとき、実際の結果とは無関係に、書き込みが成功したという結果を先に受け取るので、データが破損してしまう可能性があるのです。これまで、VeeamはゲートウェイサーバーとバックアッププロキシをできるだけSMB共有の近くに設置してこの問題に対処するようお勧めしてきました。更に、NFS共有の場合は、NFS共有をLinuxサーバーにマウントしないとバックアップデータをを転送できなかったため、ユーザーにそのように設定してもらう必要がありました。

VBR v10では、NFS共有のネイティブ(ライトスルー)サポートが導入されており、この制限が解消されています。この機能は、エンタープライズクラスのNASを利用していないユーザーにも、より信頼性の高い構成を提供して、NFSリポジトリでお客様のバックアップをシンプルに実現するために実装されています。

LinuxベースVMのネットワークレス処理

vSphere Guest Operations API(旧VIX API)は、vSphereがネットワークを介さずにVMやゲストOSと直接通信するための技術です。これまで、Veeamは、WindowsベースのVMに対してゲストVM処理操作を行う際に、TCP/IP経由でVMにアクセスできない場合の第2の選択肢としてVIXを利用してきました。

v10以降は、VBRでLinux VM向けのvSphere Guest Operations APIも使用可能になる予定です。この変更により、前述のAPIによってゲストVMの処理操作(プレスクリプトやポストスクリプト、ファイルレベルの復元など)が可能になります。これは、何らかの理由でVMに直接ネットワーク接続できない厳しい環境で重宝します。たとえば、企業の管理者は、ファイルレベルの復元のために、FLRアプライアンスを全てのネットワークセグメントに配置する必要がなくなり、対象VMへのネットワーク接続に関係なく、FLRアプライアンスを簡単に展開して使用できるようになります。

まとめ

以上の新しいLinuxの機能拡張は、Veeamがコミュニティの意見に耳を傾け、急速に成長していく環境で生じる問題に対処すべく奮闘してきた実績を示す良い実例です。私はこのv10リリースが非常に楽しみです。お客様がv10にアップグレードして、私がここで説明した全ての機能をご覧になる時が待ちきれません。是非ご期待ください。

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